走って、梨穂の高校に向かった。


「!」


校門には、まだ生徒の姿が見当たらなかった。



「ま……間に合った…」



20分位でつく近さのため、何とか間に合ったようだ。



さすがに女子高に1人で入る勇気なんてない為、校門で梨穂を待つ事にした。



それから少しして、チラホラ生徒が校舎から姿を現す。



なかなか来ないなぁ~。



そんな事を思った時、1人の女の子が声を掛けて来た。



「葵…君?」

「え?」



いきなり呼ばれたため、俺は勢い良く振り返った。





そこには見覚えのない、1人の女の子。