ーーーーーーー………………

「なんだ………?」

音とはいえない……耳鳴りにちかいようなものが聞こえ、視界が真っ白に染まった。

だがそれは一瞬のことで、すぐにもとに戻る。


唐突に起きたこの現象。

非科学的でーー。

不思議なーーー。



「うわ、チカチカする。」

「あぁーー。何だったんだ、今の。」

「知るかよ」

暫く二人して目を擦っていたせいか、擦りすぎて目が痛い。

(ほんとに、何なんだ。)




「なぁ、なんだコレ」

「あ?」

将大が指を指しながらいった。

オレは指された先に目をやる。


「…………………。な、んだコレ。」

ポツリと、呆然としながら言う。



そこには、薄い、板のようなものが、青白い光を発しながら浮かんでいた。

ソレは各それぞれオレの近く、将大の近くに一つずつあった。

「は…………?」

「…………。」

「オイ、何やってんだよ 」

オレは恐る恐るソレに手を伸ばす。

将大の咎める声が聞こえるが、そんなもの無視だ。

「うわっ」

オレの指がソレに触れた瞬間、ソレの画面らしきものに文字が浮かび上がった。

そこには、日本語でーーー

『MAGへ移動しますか?
Yes/No』

という文字。



MAGーーー?

なんだそれ。

「MAGってーーーなんだ?」

同じことを思ったのか、オレの画面をのぞき込んでいた将大がポツリと疑問を口にする。

「わかんね。」

「だよな〜…………、っておい!?」

オレは迷うことなくYesの文字に触れた。


ーーーその瞬間。













世界が歪んだ。