「もしもし?」





新の低くて落ち着いた声。




「もしもし?…あのさ…今日新が言ってた事についてなんだけど…」




あたしは震える声を必死に抑えながらしゃべった。





「うん。」






「あたし……」





このあとの言葉が息が詰まって言えない。





運動したわけでも無いのに何故か苦しい胸。





最後の力を振り絞る様にあたしは言った。







「あたし、新の事が好きだよ。」








「え…?まじ…で?」






新は少しビックリしたような声を出した。






「うん。本当。」






そうあたしが告げた瞬間、新は大きな声で




「まじで!?!?!?やったあー!!!!!!!」


と言った。






(び…ビックリしたあ……)





「じゃあ俺等、今日から元通り?」





新が問いかけきた。






「うん♪今日からまた宜しくね。」







「こちらこそ宜しく。あ…悪りぃけど俺、そろそろ塾に行く時間だから電話切るね。」






「塾行ってるんだ…。もっと話したかったけど残念…。じゃあまた電話するね。ばいばい。」





「ごめんな。じゃあ。」





そう言って新は電話を切った。