「そう…なんだ…」







「実玲は俺の事どう思ってるの?」




え…





「あたしは…」




震える声を精一杯だす。








「あたしは…分かんない。」






心の中で思ってる事と違う事を言ってしまった。







「そっか…。」





新が少しがっかりしたような声で言う。







「うん。ごめん。」




少し沈黙が流れる――。









「じゃあさ……俺の事少し考えといてくれない?答えを出すのはいつでもいいからさ。」


新はこう言った。






「うん…分かった。」






「じゃあ…」





「ばいばい。」









あたしたちは廊下で別れを告げ、それぞれの家に向かって帰った―…。