自分の部屋で僕は、クラス替えの結果が書かれた用紙を見ながらため息をついた。


友達付き合いの薄い僕の唯一の友人と呼べる篠崎と、別々のクラスになってしまったのだ。


学校なんて行きたくないと思いながら階段を降りていくと、テレビの音が聞こえてきた。


どうやら母がまだ出掛けずにいるらしい。


いつも僕が起きる頃には会社へ向かっているはずなのだが、今日は出勤時間が遅いようだ。


「やっと起きてきたのね、勇利。早くしないと遅刻するわよ!」


「はーい。」


僕はやる気無さそうに返事をした。