これは着いていくべきなのか躊躇はしたものの、気が付くと僕は彼女のことを追っていた。


彼女は屋上へと向かったようだった。


僕も去年、篠崎が学校を休んだときなどはよく一人で屋上へ行ったものだ。


ゆっくりと彼女に見つからぬよう距離を置きながら、屋上へと移動した。


何を口にするのかさえ確かめられれば、それで納得がいくだろう。


隠れながら、恐る恐る彼女の様子を伺った。


持っている荷物から何かを取り出し、それを口へと運んだのが見えた。


距離があってよくは見えなかったが、それはサンドイッチのようだった。


僕は心のそこからホッとした。