「陽菜?もうすぐ先輩通る時間じゃないのー?おーい?」
「そんな気分じゃない...」
「なによ、フラれた?笑
あ、先輩に彼女できたか?笑」
相変わらずストレート......
「いや...違う...違くもないけど...」
「もぅ何なのよー!話しな?」
柚菜は私の頭をポンッと叩き前の席に座った。
「実は...昨日、茉梨先輩とLINEしてて...
零先輩の中学の時の元カノの話聞いちゃって。まぁ聞きたいって言ったの私なんだけどね...。その元カノがさ...」
「可愛くて人気者。女子力の塊かよってぐらいすごくて。私なんか比べられないくらいの人だったの...とか?」
この子は超能力者かよ...
「それでさ...零先輩に噂ないなって思ってたけどさ...」
「そんな元カノがいたから噂がないと...
いわゆる...み...」
「言わないでーーー!」
「未練があるってことか。」
言わないでって私言ったよね今...?
「だから落ち込んでると...
1回落ち着くチャンスなんじゃない?」
慰めてくれる柚菜の気持ちは分かってんだけど今回はどーしても落ち込みが取れなかった。

その日のことは全く覚えてなかった。
部活だって集中できなかった...。