私は急いで下駄箱に行った。
そこには零先輩の姿が...。
「私を待ってるとか...笑」
なんか彼女になった気分だ!

「遅くなってすみません。」
「そのピン...」
ちょっとでも可愛くしたくて私は柚菜とお揃いのピンをつけていた。
「あ、変ですかね...」
「いや、似合ってる。」
なんて嬉しい褒め言葉だ...。
「どこ行く?」
「時間も遅いですしね...」

結局私たちは近くの公園に行くことにした。
「公園なんかでよかったの?」
「ここ意外と広くて好きなんですよ。
向こうにバスケのゴールあるし。」
「そーなんだ。知らなかった。」
「知らないことだらけですね笑」
「でも覚えとく、ここが好きって。」
あの日から先輩はちょっとずつ私を知ろうとしてくれている。
「ちょっと待ってて。」
先輩はどこかに消えた。
しばらくすると
「はい。これ!」
先輩の手にはジュースが。
「これ、この前のお礼。」
「あ、ありがとうございます!」
「あの、零先輩...私のこと好きなんですか?笑」
「え?なんで?」
この人絶対自分が言ったこと忘れてる...
「いや、あの、私の好きなジュースだったから...笑」
先輩はフッと鼻で笑い私の横に座った。
「冗談ですからね?その...ね...」
「好きだよ...。」
微かに聞き取れる声で聞こえた。
「え?なんですか?笑」
「なんも言ってない。」
「えぇー!もう一回言ってくださいよ!」
「なんでもないって。」
「うそだー!絶対す...」
パサッ...
先輩が私の肩を引き寄せた。
「お前俺のこと好きなの?笑」
私は迷わず
「はい。大好きです!」
と笑顔で答えた。



「俺も...。」
私にはその声が確かに届いた。




私の人生で1番と言っていいほど幸せな日だった。