あまり会いたくない。
いや、絶対。



「ほら。こちらが、和泉さんよ」

そう言って母さんが紹介したのは、
誰でもない。和泉・麗【イズミ・レイ】だった。




ちょっと長めの黒髪で、
耳にはピアスの穴が3個ずつ。
少しつりあがった目と
高い鼻が、顔を整わす。




俺はぺこりと頭を下げるだけで終わった。

隣で照れくさそうにする絢芽の顔を見ると、
怒りを覚えた。



「俺、じゃあ出てくる」
そういって俺はソイツの横を通って
ドアを乱暴に開けて出た。
少し香るコロンの香りは、
絢芽を自分のモノにする気をかんじさせられた。



お願いだから、俺の思うようには
ならないで・・・・?