今度は、ちょっと屈んでくれた。



でも、それでも、まだ遠い。



だから……。



「あのね、あのねっ……」



って制服を引っ張ったあと、妃莉は、床にペたっと座り込んだ。



「……どした?
妃莉。
んなとこ座ると、汚れるぞ?」



そう言いながら、碧くんも、本棚を背にして、床にペたっと座ってくれた。



「どした?」



って言いながら、碧くんは、妃莉に向かって手を伸ばした。