だから……。



「あ……うん」



とは、うなずいたものの……。



でも、いいのかな?



妃莉は、ふにっと首を横に傾けた。



「さっ、帰ろ」



唐突に、妃莉を見ることなく片倉くんは言った。



「学校に残ってる生徒も、少ないし。
隠れてる必要は、もうないでしょ。



だから、制服に着がえてきな。
もう遅いし、送っていくから」