「ありがとう。
何から何まで。
優しいよぉ、片倉くんっ。
妃莉、片倉くんのこと、だ~い好きっ!」



うれしくて、うるうるしながら、妃莉は片倉くんの顔を見あげた。



「ほんとに、ほんとに、ありがとう!!」



そのとたん、片倉くんは、顔を思いっきり赤らめた。



「……っ。
やっ……。
あのっ……」



と言ったかと思うと、思いっきりのけぞった。



「……え?
どうしたの?
片倉くん……」