そう言って、片倉くんは優しく笑った。



「つっても、担任は。
いつもの『お疲れさんっ!』っていう短いひとことでHRを終わりにしたし。



実行委員の仕事っていっても……。
あとは、先生たちが片付けてくれるみたいだし」



「…………」



「大丈夫。
全然、気にすることはないよ。
あー、ただ。
川瀬や他の女子は、妃莉ちゃんのことをすごく心配してたから。
あとから、連絡してあげな。



きっと、保健室にかけこんで……。
『妃莉がいない!』って大騒ぎしてると思うから」



クスクス無邪気に笑う片倉くん。