「そうなんです!
あたし、絢音学園のエースなんです!」



大森センパイは、のけぞるほど胸を張って言いきった。



そして、もう一度、小嶋センパイの耳をギューッと強く引っ張った。



「はいはい。
そろそろ行きますよ~。
2年の席は、ひとつ前~」



「いてててて……。
離せ、大森っ」



「邪魔しないの。
みっともない。
その子、朝陽に絡まれて、めちゃくちゃ困った顔してるでしょー」



「してない、してない。
ねー、妃莉ちゃん?」