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私以外の四人は私より結構前に仕事が終わったにも関わらず、

私が終わるまでオフィスで待っていてくれた。


『すいません…
先に行ってて貰って構いませんから。』


私が何度かそう提案しても伊藤さんを中心として
じゃあ手伝うよ、とまで言ってくれて。




「あんたこんな簡単な事にどんだけ時間かけてんですか。」


そんな風にちょっと口が悪い(一ノ瀬さん程ではない)梶野さんも
私の資料の山を綺麗に片付けてくれた。


『すごい！
こんなに早く片付いたの初めてですよ！』



これからの食事も楽しみで、
もの凄いテンションでエレベーターの一階のボタンを押した私。


「良かったね。」



そんな私に松原さんもふにゃっとした笑顔を向けた。




五人で訪れたのは結構広めな居酒屋さん。


「俺この前ここに、一ノ瀬さんに誘われて来たんですよね。」


居酒屋さんの入り口でふと思い出したように麻木さんから出てきた言葉。

急に登場したあの人のワードに少しびっくりする。


『えっ、じゃあもしかして一ノ瀬さんもいるかも！？』


だったら私、絶対行きたくない…

下を向いて迷う私の手をスッと握った伊藤さんは、



「絶対今日は大丈夫だよー！」



そう言って笑ってくれた。



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