「別に、フェロモンを理由にシカトされたわけじゃないんだけどな・・・」

「え?じゃあ、どんな理由ですか?まさか・・・電話番号とか教えちゃったとか!?」

「誰が言うか。つーか、凛も聞かれたからって言うなよ?いいな?」

「はーい!」

「わかればいい!話が脱線したが~サツが俺の話を聞かなかったのは、俺が『元ヤン』だから。」

「はあ!?また冗談ですか!?」

「いや、マジマジ。風紀の乱れが~みたいな感じでな。警察も平等じゃないってこと。」

「それが本当なら、差別ですね。」



〔★不愉快になった★〕




(まるで、私が家出した時に、助けてくれたのが『暴走族』のお兄ちゃんだと知った瞬間に、探し出してお礼を言うのをやめたと言った我が家の両親のようだわ・・・・)



〔★ついでに嫌な記憶も思い出した★〕




「なかなか、そういうことはないんだが・・・・あの田渕って、おっさん・・・普通のストーカーじゃないからな。」

「あ、ストーカーなのは認めるんですか?」



〔★ストーカーという認識はあるらしい★〕




「というか、ストーカーに普通とかそうじゃないとか、違いがあるんですか?」

「雰囲気でわからなかったか?見た感じとかで?」

「わかりましたね。よくない第一印象です。」

「そういう意味じゃない!いや、そうとも言えるか・・・!?いやいや。そうじゃなくて!外見じゃなくて、内面的なヤバさのことだ!」

「わかります、病んでますよね~半年ストーカーして、見込みがないのにラブアタックするあたり、KYですよね~」

「確かに空気は読めてないけど!俺が言いたいのは、ただの不動産会社の社長じゃないってことだ!」




私の言葉をことごとく修正すると、軽く息を吐いてから言った。








「凛・・・しばらく、うちに来るなよ。」

「え?」


(しばらくうちにくるなって・・・・!?)





その言葉で、氷水を頭からかぶったような気分になる。





(ここにきて、突然の拒絶!!?)





私どこで、嫌われるようなこと言った!!?


どれがダメだった!?


あれか!?




〔★心当たりはあるらしい★〕