「凛、怒り方が可愛いからなぁ~ぷぷ!ごめんな~?」
「むう・・・!」
そんな私の様子を楽しむように笑う。
(・・・・・・別に、構ってもらえるからうれしいけど・・・)
私も私で、二人っきりのじゃれ合いがまんざらでもなかった。
髪をぐしゃぐしゃと、なでまわされる。
ボウルの中のサラダでも、混ぜてるんじゃないかという感じ。
(やっぱり、好きな人に触ってもらうのって気持ちイイいなぁ~・・・)
嫌なことや不安なことがあっても、すぐ元気になれる。
(あ!嫌なことと言えば~・・・・)
瑞希お兄ちゃんパワーで元気になれたところで、気になっていたことを聞いた。
「瑞希お兄ちゃん・・・」
「どうした?腹減ったか?」
「いえ・・・その、さっきのことなんですが・・・」
それで、私の頭の上の瑞希お兄ちゃんの手が止まる。
「警察には、相談する気がないと聞きましたが・・・本当ですか?」
「本当だ。」
「即答!?」
〔★考えるそぶりさえしなかった★〕
思ったよりも早い回答にギョッとする。
これに瑞希お兄ちゃんは、私へのヨシヨシを再開させながら言った。
「言ってみて、ダメだったからな。」
「え!?通報はしてるんですね!?」
「まぁな。相手にされなかったうえに、俺に問題あるって言われてな。」
「そんな!フェロモンは抑えようがないんですよ!?」
「お前・・・俺からフェロモンが出てるって言いたいのか・・・!?」
「魅力的ですよ?」
「・・・・・・褒め言葉と受け取っておくね?」
渋い顔で、私の頭をナデナデする瑞希お兄ちゃん。
(褒め言葉じゃないの・・・?)
〔★人による★〕