自分が痛い目に合ってから、謝る相手の体・・・お腹を踏めば、口から何か出てきた。
「おぼろろろっ!?」
ゲロゲロ!
「きたねーんだよ。」
パコーン!
吐いた相手の顔を、靴の裏で蹴り飛ばす。
脅しには脅しで返す。
子供っぽい見た目とは逆の姿を見せつけた。
「ナッチー!?」
その様子を、転がしたもう1人の男が、体を起こしてみていた。
だから、素早くそいつの間合いへと駆け込んだ。
「はっ!」
「ぐあ!?」
ガスガスガス!!
連打で顔に蹴りを入れてから、
「やぁっ!」
ゴーン!!
「かは!?」
かかと落としをした。
「当たった~」
「なっ!?なっ・・・・!?」
「うそー・・・・めっちゃ強い・・・・」
大口を開ける男と、安全な場所でポカーンとしながらつぶやく女の子。
残り一匹。
「ほらね?救急車で正解でしょう?」
立ち尽くしている男へと問いかけながら近づく。
「まぁ、呼ぶほど大事にはしてないけど・・・・!?」
(女の子は、こいつらの手の届かない安全な場所に移動した・・・。つまり、人質を取られて、こちらがやられるということはない。)
今のところ、こいつらの仲間らしい援軍は見えない。
(いたとしても――――――――――来る前にケリをつけよう。)
その思いで、攻撃態勢に入ったのだが―――――
「まっ、待て!」
それに気づいたのか、相手の男が叫んだ。
「お前よ、なかなかやるじゃねぇか!?」
「ありがとうございます。そこまでわかって覚悟してるなら、僕もやりやすい・・・・!」
「違う違う!お前、なかなかやるじゃねぇか!うちのメンバーにしてやろうか?」
「メンバー?」
そう言われ、首をかしげたけど・・・・
「おい、止まれ!止まれ!なんで肩を回しながら、近づいてくんだよ!」
「はいはい。いいから覚悟してください。」
無視して近寄る。
これに相手は、しつこく粘る。