「お前達だけで、どうこうできるわけなかろう。」
「わははははは!喧嘩喧嘩喧嘩!合法的ヤクザを叩けるぅ・・・!!」
「ちょうど、新作のお化粧買ったところなのぉ~メイクアップするから、殺し合いに行くの、ちょっと待って~」
「お前ら~暴走しすぎるな。たまには、俺にも暴れさせろ。」
「お前ら、俺の話を聞け。」
「え!?助太刀してくれるんですか!?」
「お前も俺の話を聞け、凛道!」
「あ、すみません、獅子島さん。」
「口先だけの謝罪はいらん!まったく、烈司が機能しない以上、俺が瑞希の場所を特定するしかあるまい。」
「え?どうするんですか、獅子島さん!?」
「さっきは、瑞希さんを探す方法はないって言ったじゃないっすか!?獅子島先輩!?」
「誰がそんなことを言った?」
パコーン!
「いてぇ!?」
すかざず、ハードカバーの本で殴られる円城寺君。
同じことを思っていたので、言わなくてよかったと思う。
「俺は資料集めで忙しかったとしか言っとらん。瑞希がどこにいるかは、把握している。」
「ええ!?よかったー!!」
「さすが、伊織先輩!」
「最初からそう言って下さいよ~」
眼鏡の先輩の言葉に、みんなでホッとしたけど気になった。
「獅子島さん、烈司さんの超能力でも無理なのに、どうやって把握したんですか?」
「超能力じゃなくて、透視だよ凛たん。」
「どちらでも同じだろう?簡単なことだ。」
烈司さんにそう言うと、クイッと眼鏡を直しながら獅子島さんは言った。
「瑞希の体に、発信機をつけてるだけだ。」
「「「「「「発信機っ!!?」」」」」
「うははははは!そりゃあ、簡単に見つかるわ~!」
無表情で言う獅子島さんを見て思う。
やっぱりこの人、いろいろ怖い、と。
驚く私達をよそに、案外普通にしてる先輩3人。
彼らに対し、絶対に発信機のことは知ってたんだと思った。
〔★そうとしか言えないリアクションだ★〕