「ちゅーことで、よろしく!うははははは!」

「ああ、そうなんだ・・・」




笑う相手に、苦笑いでうなずく。

そうしたら、服の袖を引っ張られた。




「え?」

「凛さん、こいつはだれです・・・!?」




引っ張ってきたのは、男泣きしていた可児君。

ヤマトと初対面の可児君が、警戒モードで聞く。

今にも喧嘩しそうだったので、なごますために言った。



「あの、名刺見せてあげて。」

「うははははは!ほい!」

「あ?なんだこれ?『いがらしやまと』だぁ~」

「ぶっぶー!わし、『いがらし』ちゃうねん!」

「ああ!?じゃあ、なんて読むんだ!?」

「当ててみー!!」

「はあ!?『いからし』か?」

「胃はかれとらんなー!うははははは!シンプルにいこうで、シンプル!」

「凛さん、なんなんですか??」

「それはね、『ごじゅうあらし』と読むんだよ。」

「読ねぇっすよ!?」



〔★みんな同じ反応だった★〕




「『ごじゅうあらし』・・・そりゃあ、読めねぇわ。」

「せやろ~!学校でも、いがらし君やわ!うははははは!」

「訂正してもらえよ!あの・・・凛さんとはどういう関係で?」

「えーと・・・可児君探しに協力してくれた関係かな。」

「せやせや!よろしゅー!」

「そ、そうなんすか!?いや・・・面倒かけたな。」

「ええねん、ええねん!困ったときは、お互い様やん!?なぁ、凛~?」

「凛って・・・いきなりフレンドリー?別にいいけど・・・」

「うはははは!よかったわ~良い感じに話がまとまって、ホンマめでたいなぁ〜!」


「馬鹿じゃねぇのか。」





明るい声に反する厳しい声。






「円城寺君。」

「うはははは!なんや、兄ちゃん~!?顔怖いのぉ~!?」


「黙れっ!!」

「円城寺君!?」





突然怒鳴ると、すごい形相で私を見る爆裂弾のリーダー。