「すんません、すんません、俺・・・あんたが助けてくれたのに、ひねくれた態度ばっかで・・・そこまで俺のことを・・・・!!」

「いいんだよ、可児君。」

「助けに来てくれて、すっげーうれしかったのに、テメーがカッコ悪いから・・・!」

「いいんだよ、可児君。」

「俺なんか、俺なんかが、龍星軍なんて、そんな上等なチームに入るなんて、ダメ・・・!」

「ダメじゃない。」





泣く彼の言葉を否定する。





「ダメじゃない、可児。もう決まったんだ。龍星軍は、高級クラブなんかじゃない。ただのチームだ。」

「凛さん・・・!?」

「最初の龍星軍だって、楽しく遊ぶために始めたんだ。俺の代で、その原点に返る。だから、可児が必要なんだ。」

「凛さん!!」




また泣き始める可児君の肩を叩く。

瑞希お兄ちゃんにしてもらってるみたいに撫でる。

それでますます、泣いてしまったの困る。





「俺、俺・・・!凛さんに、惚れたぜ!」

「あははは。もう聞いたよ。」

「俺なんかを、凛さん!俺、期待に答えるようにしますから!」


「うはははははは!ええ話やな!?」





しんみりとしたムードをぶち壊す明るい声。





「あ!?ごじゅうあらし君!?」

「ヤマトでええよぉ~!わしも凛って呼ぶから!うははははは!」




そう言いながら、別のソファーから顔を出す謎の関西人。

ソファーが背を向いていたので、そこにいることに気づけなかった。



(というか、静かだったし!)



〔★わからなかった理由はそれだ★〕




「どうしたの!?声がしなかったから、帰ったと思って~」

「いや~あっはっはっ!静かにせんと、叩きだすって言われてのぉ~!静かにしとったんや!うははははは!」

「・・・静かに出来たんだね。」



〔★出来るならば、続けてほしい★〕




「まぁ、害がないから、釈放したんだよ。」

「瑞希お兄ちゃん!?」

「そいつ、うるさいけど、毒はなかったからな~凛も大丈夫だろう。」

「そうそう!凛ちゃんのために、モニカちゃん女王様になったのぉ~いつもはお姫様だけど!」

「あ、安全は確かめたからなぁ~?ぜーはー・・・・!」

「とはいえ、次からは自己紹介を終えた者だけ連れて来い。」

「わはははははは!」



(なにしたんだろう・・・・)



気になったけど、勇気がなくて確認できない。



〔★怖くて聞けなかった★〕