「可児良信。」

「っ!?な、なんだ・・・?」

「今のSHIELDに未練はなく、消されたSHIELDのカタキを討ちたいんだろう?」

「っ!?そ、それは・・・・」

「やめちまえ。」

「はあ!?」

「そんなもんやめろ。テメー自身のためにならねぇ。」

「ふざけんなよ!勝手なこと言うな!」

「カタキ撃つのはいいが、そのあとはどうすんだよ?オメーを裏切った連中を、力で従わせるのかよ?」

「違う!俺はそんなこと・・・!」

「それ以外に、後始末があるのか?尾村呼び戻して、SHIELDを再結成するのか?それでハッピーエンドになるのかよ?」



それに黙り込む可児。

返す言葉がないらしい。



「可児さ、龍星軍の先代達の墓の前で言ったよな?俺がどんな漢かって?」

「あ、あれは・・・!」

「悪いけど、期待外れだぜ?実際の俺、あそこまでかっこよくないからな?」

「馬鹿言え!この俺とガチで渡り合えたのは、期待外れなわけ~」

「だったら、確かめてみろよ。俺の近くで。」

「・・・凛道・・・!」

「俺と再戦するなら、そんなボロボロじゃ意味ないぞ?まずは体を直せ。怪我が落ち着いてから好きにしろ。カタキ取るのも、新しい仲間作るのも、自由だ。」

「凛道・・・・!」

「なんなら、俺が新しい友達一号になるしさ?どうだい、可児君?」



笑いかける。

そして様子をうかがう。






「なんで・・・・」

「可児、君?」

「うっぐっ!うっうっ・・・・!」





うめいたかと思えば、顔を覆って動かなくなる。



(あれ・・・?泣いてる・・・・?)



「あ、あの~可児君・・・」

「うおおおお!あんたって男は!男は~!」




上げた顔は泣いている。




(えええ!?泣いてるー!?)





〔★可児は泣き出した★〕