「や、やろうって!?おま、馬鹿だろう!?初代龍星軍の皆様を前にして、元敵に~」

「いいじゃねぇか。」

「瑞希さん!?」



戸惑う周囲に、元祖である瑞希お兄ちゃんだけは、私の味方だった。




「凛が直感で決めたなら、俺は何も言わねぇ。つーか、引退してるケツ持ちが、現役のやり方に口は出さねぇーよ。」

「ま、まじっすか、瑞希先輩!?」

「マジだ。そうだよな、オメーら?」

「・・・同感。」

「さんせ~!」

「うちにも、元敵から仲間になったのがいるからな。」

「わはははははは!」


(瑞希お兄ちゃん、みんなも・・・・)



賛成してくれる姿に、自分は信頼されてると思う。

任されているのだと、嬉しくなる。





「じょ、冗談じゃねぇ!俺を、龍星軍って・・・・」

「強制はしない。」





拒む可児君に私は言った。




「あくまで、俺がそうなったらいいなってだけの話だ。決める権利は、可児にある。」

「お、俺に・・・権利・・・・!?」

「そういうものだろう?友達って?」




隠れた口元をゆるめながら聞く。




「とっ!?」

「俺がしたい龍星軍は、気心の知れた友達ばかやって、楽しくバイクレースとかしたりすること。無理に喧嘩しない、売らない、買わないで、普通に青春したいんだ。縁起の悪イメージ、取りたいから。」

「凛・・・・道・・・・・」


「・・・それが、凛のやりたいチームか?」

「・・・はい、瑞希さん。」





やりたいというか、いま思いついたこと。

思い浮かんだことを言えば、静かに聞かれた。

これに、総長モードで応えれば、なぜかみんなシリアスな顔だった。





(・・・・・・・なんか、余計なこと言ったかな?)





ちょっと気になったけど、会話を続けるために言った。