「どう考えてるか、わからないけど・・・・・・・結果的に、誰もいなくなったことは事実だよ。」



いじめっ子が怖いから、私から離れたのか。

本当は嫌いで、離れるチャンスを待っていたのか。

私に悪いと思いながらも、友達をやめたのか。




「ひどいよ・・・不意打ちだ。交通事故よりもひどい・・・・」




前触れもなしに、はじまったいじめ。





「なっ!?これは、俺の問題だ!オメーには関係ないだろう!?」

「同じだよ。」




全然違うけど、同じこと。





「合併に反対したら、凛道蓮を褒めた罰だって、問題をすり替えられたんでしょう?」


(飯塚アダムと、あんたの彼氏となにもないっていったのに、渕上は『傷つけられた』って言いだして、いじめを続けるとか言うのは――――――)




「逆グレもいいところじゃないか!!?」


「り、凛道・・・・」


「そんなの、最初からデタラメじゃないか!?最低な、いじめだよ!!」


「凛・・・」


「僕は――――――なにもしてないのに、悪いことはしてないのに、いじめられるとか、おかしい!」

「やめろ、凛道!俺は、オメーのことを言ったからー!」

「関係ないって言ったじゃないか!?」




否定しようとするハゲ君を私が否定する。




「見せしめでやられたって言ったけど、それって合併に反対する人達に対してでしょう!?どうして、嘘つくんだよ!?」

「う、嘘じゃない!俺は!」

「嘘じゃないか!本当かそうじゃないかは、一番君がわかってるでしょう、可児君!?」

「っ!?」





名前で呼んだ瞬間、相手が私を見る。

汗ばんだ顔。

暑さではない汗をかいている可児君に言った。





「可児君は、尾村とSHIELDを裏切ってないんでしょう!?」





彼が目をそらしている現実を告げた。