「俺は・・・・俺が、ヤキを受けても・・・仕方ないんだ・・・・」

「つーか、凛を褒めるのをやめればいいじゃん?」

「そうだな。元々、それが原因なんだろう?」

「そ、そうですね!カンナさんと円城寺君の言う通り・・・僕のことは、小動物だと思って~」


「破門されたんだよっ!!」


「え?」




私の話を遮ってハゲ君が怒鳴った。




「俺は―――――――――SHIELDから破門されたんだっ!!」


「ええ!?」

「マジか、オイ!?」


「破門って、可児君・・・」

(追い出されたってこと・・・・!?)




「もう、俺はメンバーじゃないんだ・・・!」



「なるほどな。」



拳を握りしめ、肩を震わせながら言うハゲ君に獅子島さんがつぶやく。



「お前へのしつこいリンチは、チームをやめたものへの制裁ではなく、追放者への嫌がらせだったというわけか?」

「好きにとらえればいい・・・・!」

「フン・・・足抜けなら、長期的なヤキ入れしない。可児、お前は合併に反対したのだろう?その際に、凛道のことを褒めたんじゃないか?漢ならこうあるべきだと?」

「え?」





獅子島さんの言葉で、思わず可児を見る。

彼は、私から視線をそらして黙った。

これに獅子島さんが鼻を鳴らしながら言った。




「やはりそうか?お前以外にも、合併に反対したものはいたはずだ。SHIELDと蛇の目の合併前後で、あまり派手にリンチをするのは不自然だからな。」

「そうだ・・・俺は、仲間から外された。」




それでやっと可児が口を開く。




「俺にはもう、ツレもダチもいない。」

「そ、そんな!僕のせいで、君は―――――――」

「勘違いするな。」




戸惑う私に、彼は私を見ながら言う。



「俺は凛道蓮との戦いを、後悔してねぇ。実際、オメーを褒めたことを理由に、こういう目にあってんじゃねぇ。」

「え?でも、僕が・・・」

「そう宣伝してんだよ・・・蛇の目の連中が!」

「蛇の目が!?」

「そうだっ・・・!」



聞き返せば、いまいましそうな表情になる五分刈り君。