一階のお店に、全員が集結する。



「はい、おしま~い♪もういいわよん?」



怪我した腕へ、包帯を巻き終えたモニカちゃんが言う。

包帯の上からペンと腕を叩いて、治療が終わったことを伝える。




「・・・・・・・すまねぇ・・・・・」




これに、手当てを受けていた可児が、渋い声でお礼を言った。



(・・・・ちゃんとお礼言ってる。)



今度は、『助けてくれって頼んでない』とは言わないんだ。



〔★さすがに空気は読むだろう★〕




「たくよぉ~凛のことを褒めたお返しに、仲間からヤキ入れとかどうなんだよ?」

「けっ!気の短い仲間だな?SHIELDはよぉ?」

「カンナさん、円城寺君。」



それを見ていた爆裂弾コンビがハゲ君に言う。

これに相手は、包帯が巻かれた腕を見たまま何も言わない。





「わははははは!だんまりかよ!?ケンカぐれーしろよ、オメーら!」


「あおるな、皇助!俺の店で暴れるな!ただでさえ、烈司が『こんなん』なのによー!」


「烈司さん、烈司さん!しっかりしてください!」



「ううっ・・・・吐きそう・・・・!」







百鬼の言葉に、瑞希お兄ちゃんが怒り、私が烈司さんを呼ぶ。

私が見つめる烈司さんは、真っ青な顔でお店のソファーに寝ころんでいた。

そう、無事に着たくは出来たけど、帰りを待っててくれたうちの1人が、無事ではなかった。





「吐くって、洗面器持って来ましょうか!?お水が良いですか!?」

「うっうっ・・・凛たん、優しいなぁ~・・・」

「優しいのは、烈司さんです!まさか、こんなことになるとわかっていれば、お願いしませんでした・・・・」





ぐったりしている烈司さんに、後悔する。

帰宅した時、モニカちゃんに看病されている烈司さんがいた。






「どうしたんですか!?」

「うう・・・おかえり、凛たん・・・大丈夫か・・・・!?」

「烈司さんが大丈夫そうじゃないですよ!?どうしたんですか!?車酔い!?」

「いや、霊視酔いだ。」


「霊視酔い!?」





言ったのは、私の隣にいた瑞希お兄ちゃん。

苦笑いしながら教えてくれた。