「おわっ!?な、なにしやが・・・!?」

「わはははははは!なんか文句あんのかぁ~・・・・!!?」



威嚇(いかく)するハゲ君に、百鬼がニヤリと笑う。




「助けてもらっておいて、バックレる気か~!?偽硬派ぁ~!?」

「うっ!?だ、誰がそんな!」

「わははははははははは!!・・・じゃあ、黙って付き合え・・・!」

「っ・・・!」




笑っているはずなのに、そう思えない表情。

何も言えなくなったハゲ君と私達3人。


(その顔だけで、十分威嚇だよ・・・・)



〔★怖い笑顔だった★〕




「凛、お疲れ。携帯、切ったか?」

「瑞希お兄ちゃん!あ、はい!ただいま!」




急いで電源を切って、バイクから降りる。



「早く入れ。ぼやぼやしてると、よくねぇーからよ。」

「すみません・・・!」

「そうかしこまるな。無事に帰ってきたからよかったぜ?」



やわらかく微笑むと、ナデナデと私の頭を触る瑞希お兄ちゃん。





「瑞希お兄ちゃん・・・!」

(このひと撫での、ナデナデのために、頑張ったようなもの・・・!)



「えへへへ~帰ってきました、お兄ちゃーん♪」

「こら、じゃれるな。子猫かよ~?」

「にゃははは~」






甘えさせてくれる相手に引っ付いていれば、




トントン。


「ん?」





肩を叩かれた。






「いい御身分だなぁ・・・コラ・・・・!?」

「うっ!?」




振り返れば、顔に青筋を作った円城寺君がいた。





「ご帰宅早々、しっぽ振ってんじゃねぇーぞぉ・・・・!?」




そう言いながら、私の肩に手をくいこませる。





ミシミシミシ!


「いたたた!?痛い!痛いよ、円城寺君!」

「あ~ん!?龍星軍の総長が、これぐれーで泣き入れてんじゃねぇぞ!?」

「やめろ、大河!」

「妬いてんじゃねぇーよ、ばーか!」



「誰が妬くかぁぁぁぁっ!!?」




カンナさんの言葉に、そうとは思えない態度で反論する円城寺君。

瑞希お兄ちゃんとカンナさんのおかげもあって、円城寺君は私への怒りをおさめた。



〔★帰ってからも修羅場だ★〕