「休みはまだあるのか?」


「はい。まだ3日はゆっくりと家族水入らずで」


小山内はコーヒーだけだと物足りなさを感じたのか、メニュー表を取り出した。


「ホットケーキ注文しますね」


「いいよ。注文は俺がする」


呼び出しボタンはあるが、客は誰もいない。ここから少し声を張り上げれば1階の光宏に聞こえる。


「マスター、ホットケーキ注文お願いしまーす」


「かしこまりましたー」


余裕で注文完了。


「すみません」


「別にどうってことはないよ」


お冷やを口に含んでデキるオヤジを今さらアピール。


「社先生もまだ休みはあるんですか?」


「俺も小山内と一緒さ。気前いい久留米がうさんくさいが、ま、息抜きにはなるよ」