彼の口から漏れる声。
これはあえぎ声なんかではない。
そうだったらどれだけ良いか。
彼の指が膨らみの尖端を弄る。
押していたのがこねるような動きになる。
こうされ始めると気持ちよくなってくる。
思考は嫌がっても、体は別。
尖端を弾かれる。
体が弓なりに反る。
思考が鈍ってきた。
気持ち良い…………。
全身に電流のように快感がかける。
私はいつもここから演技する。
感じきっている様にみせるために。
確かに宋はうまいと思う。
彼はこんなことをするのは私が初めてだった。
私も彼しか知らない。
それでも、気持ち良いと感じてしまう。
普通に声が出てしまうが、それ以上に演技する。
私の存在に気づいてほしくて。