バタン──……




生徒会室の扉が閉められ、
残ったのは私と真琴先輩以外の3人。




「えっと……雛子ちゃん?」




「…………真琴先輩と九条さん、
何かあったんですか?」




ここにいる3人は、私が真琴先輩に想いを寄せてることを知ってるはず。

だから、気を遣ってくれてるんだと思う。




「真琴が男子校に通った理由はね、

中学の時、病院の跡取り息子で
母親がMiyaの社長ってことで女の子が絶えなかった。

元カノも、それが目当てで本気だった真琴は、すごく傷付いたんだ」




それって…九条さんが真琴先輩を利用してただけってこと?




「なに…それ……」




真琴先輩は九条さんのことが大好きだったからこそ、さっきあんなに怒ったんだ。


利用した九条さんに怒りを覚えるのに、
敵わない気がして悔しくなった。