「何の用か知らないけど、
やること多いから帰ってくれないかな?」




真琴先輩の発した声は、
今までに聞いたことがないほど低く、怒りを含んでた。




「先日ね、私もハワイに居たの。
そしたら海で高野さんと2人で楽しそうにしてたのを見て…

やっぱり私には、真琴が必要なの」




その言葉に、真琴先輩が反応するかのように、

立ち上がって九条さんの前まで行った。




「…帰ってくれない?」




「……諦めないから」




九条さんは真っ直ぐな瞳で真琴先輩を見てから帰って行った。