秀が戻ってくると私はちょっと涙目になっていた。

「どした?」

私の異変に気付いた秀は、素早く私に近づくと、ソファに座る私の前にひざまずくと、私の顔を除きこんだ。

「あの…お腹痛くなった?
…悪いもの…作ってないつもりなんだけど…」

「はは…はははははは!」

突然秀が笑い出して、私は肩をびくっと震わせた。

「あはあは…いや日和のごはんすっごい美味かったよ。腹壊してない。ありがとう。」

「あ、あら…そう……。」



二度目の“うまい”を嬉しく思いながらも、
一向に笑いを止める気配のない秀に私は口をとがらせた。