「「いただきますっ!」」

ソファの前には、秀がどこかから出してきてくれた小さな折り畳み式テーブルの上で、湯気を立てるごはんたち。

「んぐ――。
…ん!んまい!ひほり、ふまい!!」

「食べてから喋りなよ…よかった、口に合って。」

嬉しくて微笑むと、おでこにキスをされる。
秀は昔から、おでこにキスをするのが好きな気がする。
昔も、口には一度だけだったけどおでこには何度も口づけられた。



「日和?」

すっかり食べてしまうと、秀はこっちを向き、にっこりと笑った。

「ん?」

「ちょっと待ってて」

「――うん。」

すくっと立ち、部屋から出ていく秀。

どこに行くんだろう?
ま、まさか胃薬?いやお腹に悪いものは作ってないはず…。