どのくらいの時間が経ったんだろうか。
秀はゆっくり私の体を離した。

秀の手は私の背中から肩をすべって、私の手を握りこんだ。
両の手を繋いだまま、話をする。


「腹減った」

「できるまで待てる?」

「当たり前!」

秀の笑顔に、私も笑顔になる。


「ていうか俺ら、玄関でなにしてんだろな。


「ほんとね。」


片方の手を離し、片側だけ手を繋いで2人で部屋に戻る。