秀とは、高校時代に一度、付き合っていた。

その頃は手も繋いでいたし、ハグだって―――…一度きりだけど、キスだってした。

秀も私のこと、日和(ヒヨリ)って呼んでいた。


秀はイケメンでスタイルもよくて。
その上勉強も学年トップクラス、バスケ部のエース。
無口で自分からは何も語ろうとしないミステリアスさも相まって、
入学したばかりの頃からかなりの有名人だった。


私は生徒会に入っていたからそこそこ名前が知られていて、だからかたまに告白されることもあったけれど、
秀ほどじゃあなかった。