「ねぇ。名前、教えて?」

突然千尋がそんな事を言うからあたしはビックリして千尋の顔を見た。

「ねぇ?」

千尋が見ていたのは愛美だった。

「私?」

愛美眉根を寄せて心底めんどくさそうに言った。

「そう。お友達になりたいの♪♪」
「柏木愛美」
「可愛い名前だね〜♪マナって呼んでいい?」
「勝手にして」

愛美は愛美低く吐き捨てるように言った。

それでも千尋は気にする事もなく

「紗柚はさぁチャンにしよっかなぁ〜」

なんて呟いていた。