「ほんと?いっぱい?」


「ほんと。カブトムシもクワガタもい〜っぱい居たぞ。」


カブトムシとクワガタも…。


僕の頭の中では、もうカブトムシとクワガタが角をつき合わせてる。


「お爺ちゃんとお婆ちゃんも、真吾が来るのを楽しみにしてたぞ。今日はお風呂から上がったら早く寝ような?」


パパの声は、僕の耳に届いてなかった。


僕のカブトムシを、絶対につかまえてやるんだ。