「なぁ真吾、明日はパパ朝から居ないから、カブトムシ捕りに来れないんだ。夜になったら、また電車と新幹線でお家に帰らなきゃいけないし、ママの言う事を聞いて荷物を纏めておいてな。」


…明日はカブトムシとりにこれないの?


もうお家に帰っちゃうんだ…。


僕の手で、カブトムシとってみたかったのに…まだ絵日記になんにも書いてないよ。


「カブトムシ、捕らせてあげられなくてごめんな真吾。今年は捕れなかったけど、また来年捕りに来ような。」


パパもガッカリしたようなお顔をしてたから、僕は小さな声でうんとだけ頷いた。