僕を見つめながら、パパが小さく頷いた。


…そうなんだ。


「まだ裏側とか上の方に居るかもしれないから、諦めるな真吾。な?」


「うん…。」


それから裏側や上の方も探してみたけど、カブトムシはどこにもいなかった。


探せば探すほど、カブトムシがいないことに気持ちが沈んじゃう。