パパとママに言われて電車を下りたけど、僕の知ってる駅じゃなかった。


僕ん家の近くにある駅は、いつも忙しそうにしてる人がいっぱい居るのに、この駅には誰もいない。


だって、駅員さんも居ないんだ。


「真吾、こっちだよ。」


きょろきょろしてた目を止めて、パパの後ろをついて行く。


だれもいない駅を出ると、腰をまげて歩きづらそうなお婆ちゃんと、杖を持ったお爺ちゃんがいた。


写真の中で僕を抱っこしてた、お爺ちゃんとお婆ちゃんだ。