僕ん家がある街はねずみ色がいっぱいだけど、お爺ちゃんとお婆ちゃんが住む町は、みどり色がいっぱいだ。


新幹線のあとに来た電車にのって、お爺ちゃんのお家に向かう。


さっきはびゅんびゅん景色がすぎていったのに、この電車はすっごくゆっくり。


線路のよこの道路を走るお車が、僕がのる電車をおいこして行っちゃった。


お山に田んぼ、おおきな石がたくさんある川に、とおくに見えるお家。


僕がママに抱っこされてる時に来たみたいだけど、僕はぜんぜん覚えてないんだ。


だけど、お爺ちゃんとお婆ちゃんのお顔は、僕を抱っこしてる写真で見たから知ってる。