「やったことがない?俺の事が嫌いではなくて?」

「嫌い?初対面で嫌いも好きもないでしょうが。逆に初対面で手にキスをするってのが、恥ずかしくて嫌なだけ!」

「では嫌いではないんだな?」

「はい!・・・って、好きって訳でもないですけど!その儀式みたいなのは恥ずかしいんで、代わりにこれで許してもらえますか!?」

るりはそう言うと、ガリエルの手を握る。

「初めまして、蔵野るりですよろしく!」

ぶんぶんと握った手を振って、そして放した。

「・・・握手か」

「これで勘弁して下さい!」

それでもるりは顔を真っ赤にしていた。
そんなるりの姿をみてガリエルは吹き出す。

「ははっ!面白い奴だな。さっきは水の女神に見えたくらい美しかったのに。ギャップがありすぎだ」

「めっ女神!?この私が!?ないないない!」


今さっき会ったばかりなのに、なんだこのフレンドリー。
でも、友達みたいで楽しいぞ?