扉を叩く音が聞こえ、るりはその方向へ顔を向ける。
フランが扉を開けると、そこにはガリエルが立っていた。
「お邪魔、見舞いに来た」
いつも通り変わらないガリエルだが、よく見ると目が赤くなっている。
「あ、ガリエル。ごめんねわざわざ。・・・・どうしたの?その目」
「泣きはらした。ルリはフランの事が好きなんだろ?ショックで泣き明かしていた。まさかこんなに泣くとは自分でも思わなかったんだが、それ程好きだったって事だよ。男の癖に女々しいよな」
「泣きはらしたって・・・」
「何しても赤いのとれなかったし、隠しても隠し切れないから。ほい、お土産」
そう言いながらるりに紙袋を渡す。
中には川で一緒に食べた街で有名なお菓子が入っていた。
「食べろ」、とガリエルに言われ、るりはそのお菓子を口に運ぶ。
一口食べると、口の中にバターの香りと優しい甘さが広がって、同時に何故か切なさがこみ上げてきた。
フランが扉を開けると、そこにはガリエルが立っていた。
「お邪魔、見舞いに来た」
いつも通り変わらないガリエルだが、よく見ると目が赤くなっている。
「あ、ガリエル。ごめんねわざわざ。・・・・どうしたの?その目」
「泣きはらした。ルリはフランの事が好きなんだろ?ショックで泣き明かしていた。まさかこんなに泣くとは自分でも思わなかったんだが、それ程好きだったって事だよ。男の癖に女々しいよな」
「泣きはらしたって・・・」
「何しても赤いのとれなかったし、隠しても隠し切れないから。ほい、お土産」
そう言いながらるりに紙袋を渡す。
中には川で一緒に食べた街で有名なお菓子が入っていた。
「食べろ」、とガリエルに言われ、るりはそのお菓子を口に運ぶ。
一口食べると、口の中にバターの香りと優しい甘さが広がって、同時に何故か切なさがこみ上げてきた。