「おやおや、皆さんお揃いで・・・。この国が滅びるのを見にいらっしゃったんですね」



「くらえ!!!」

グレイの掌から大きな炎の塊が現れ、勢いよくフィランドールめがけて飛んでゆく。

その炎を見つめながらフィランドールから怪しい笑みが零れた。
炎は、フィランドールの身体に吸収され、一瞬で消え去った。



「・・・なっっ・・!!」

「貴方達の魔法は全て私の魔力の糧となる。私を倒すことは不可能ですよ」


そう言うとフィランドールは両手を広げ、そして瞳が更に激しく赤く光った。
眩い光りが走ったと同時に、フラン達はその場で崩れ去った。


「フラン!!!」



「少し大人しくしていてもらいましょうね・・・。ルリがあの曲を吹くまでは」

「みんなに何をしたの!?」

「少し寝てもらっているだけですよ」