るりは頭の中で、その譜面を鳴らす。
その音符を読み取っていくうちに、だんだんと青ざめていく。

「この・・・曲は・・・駄目・・・。これは吹いてはいけない・・・」

「・・・どうした?ルリ」

心配そうにフランが声をかける。


そこに書かれていた楽譜の音の羅列は、簡単に言うと支離滅裂。

増えては消える臨時記号。
そして不気味に5線譜を上下行き来する音符。



繰り返しこの譜面を頭の中で鳴らし続けると、見えてくるもの。