・・・なんだ、その態度は・・・。
私の事が気に入らないと言うのか。
フランはむっとして、出していた手を引っ込めた。
「ははは、ルリは恥ずかしいらしい。ちょっと変わった子だから、気にしないでおくれ」
モールはフォローをするが、フランのプライドはずたずたに傷ついている。
「ルリ。私はお前のその態度を忘れない。覚えているといい」
「フラン殿。勘違いしないでおくれ、この子は・・・」
モールの言葉を最後まで聞かずに、フランはくるりと背を向けるとその場から立ち去った。
「・・・・ああ。ちょっと厄介な事になりそうだね・・・」
モールは困った顔をしてぼそりと呟いた。
ルリはなぜあんなに怒っているのか、理解出来ずにただモールを見ていた。