「もっと近くで見てみるか?私の顔」

るりの頭を撫でながら、フランの方に向けるように促す。

吐息がかかるくらいの距離にフランの顔はある。
るりの心臓は聞こえそうなくらいうるさい。


「あ・・・」

「可愛いな、ルリは」


やがて静かにるりの唇にフランの唇が落とされた。


優しく、そして甘いキス。
身体中が痺れて動かなくなる。


やがてゆっくりと唇が離れる。
名残惜しいかのように。ゆっくりと。



「・・・なにもしないんじゃなかったの?」

「気が変わった。・・・ルリが悪いんだからな」


るりの頬をなで二人の瞳が重なると、るりは瞳を閉じる。
そして、何かに導かれるように、またお互いの唇を重ねた。