後ろからがさりと草を踏みわける音がする。
るりは慌てて吹くのをやめ、後ろを振り向いた。
そこには、全身黒いローブに身を包んだいかにも怪しい男が立っている。
「・・・あなたが、ルリ。ようやく会えましたね」
やけに不気味な低く篭った声。
「誰・・・!?」
るりは慌てて身を構える。
その男は手をるりに向かってかざすと、何かの呪文を唱え始めた。
「なにをす・・・!!」
その言葉を最後にるりの意識は途切れ、その場に倒れこんでしまう。
その男は倒れたるりを見下ろして、ニヤリと笑った。
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