これは・・・・・!!
フランはその優雅な音の羅列と花の饗宴に、心奪われ身動きが取れなくなっていた。
すごい魔法だ・・・、この私が動けなくなるなんて・・・。
銀色のものから織りなす音を聴きながら、フランはただひたすらに女を見つめている。
フランの身体が熱を帯び、鼓動は激しくなっているのも気付かずに。
やがて音の羅列は静かに消える。
すると揺らいでいた風は収まり、辺りは静けさを取り戻した。
残ったのは咲き誇る花とその真ん中に立つ女。
女は満足げに、そしてすがすがしい表情で咲き誇った花を見つめていた。