開けた場所で馬から降りる。
馬をいつもの場所に繋いでおくと、家の入口へと向かった。

そして扉を叩こうとした時、家の裏から聞いたことのない「音」が聴こえてくる。


この音は・・・・・?


フランは気になり、家の裏手へ廻る。
するとそこには黒い服を着た一人の女が、何か長い銀色に光るものを吹いていた。

その光景にフランは目を見張る。

女がそれを吹き何かを奏でるたび、ふわりと膝までの黒い服が揺れる。
彼女の足下では一気に植物が育ち、花を咲かせるのだ。

そして、その花はどんどんと範囲を広げて咲き誇っていく。